香港を中心にアジア・オセアニアで展開する保険会社AIAのマレーシア法人は、立て続けにA-Life Beyond Critical CareとA-Plus Total Healthという2つの保険商品の販売開始を発表した。
これは日本でも増えている「健康増進型保険」と呼ばれているものに近い。
A-Life Beyond Critical Careは通常の保険に加え、病気の早期発見から治療・リハビリまでのトータルヘルスソリューションを含むもので、80歳の満期を迎えると保険料総額の最大150%が払戻される。
A-Plus Total Healthは健康診断や予防接種の費用なども保険金支払いの対象で、2年連続で疾患等による保険金支払が無い場合、ヘルス・ウォレットに支払われる。
いずれもイスラム教徒のための保険であるタカフルの仕組みになっている。
こうした健康増進型保険を展開する背景には、マレーシアのロックダウン中にAIAが行った世論調査で、マレーシア人の健康への意識が高まったことが背景にある。
調査によると、世論調査を受けた約41,000人のうち、
- 50%近くが在宅勤務により睡眠時間が改善
- 45%が定期的に運動を行っている
- 43%が健康的に食事をするようになった
といった意識的に健康を維持しようとする傾向が見られた。以前は定期的に運動を行っていたのが3割未満であり、健康的な食事をしている人は1割未満であったことから考えれば大きな改善である。
こうした動きが他の国でも同様なのかは分からないが、同様な条件(ロックダウンを実施した and 健康増進型保険が販売されている)を持つ国や企業は他にも存在するはずであり、視野を広げてみたい。
参考文献[1]:BERNAMA, “AIA poll: Malaysians more health-conscious amid COVID-19”, 18 Aug 2020