マレーシア人の半数以上がニコチン電子タバコの合法化を望んでいる

世界的に電子タバコの規制の動きが進む中、比較的扱い厳しい傾向がある東南アジアの中で、マレーシアに関しては逆に合法化に進みそうな調査結果が発表された。

マレーシアの市場調査会社Green Zebraは、国内の成人男性1,010人に対し、喫煙とVAPE(ベイプ)についての意識調査を行った。現状、マレーシアは日本と同様に電子タバコVAPEに関して、ニコチンを含まないリキッドは販売が可能だが、ニコチンリキッドの輸入・販売は違法である。(IQOSなど加熱式タバコはグレーと言われる。)マレーシア政府は、新しいタバコ規制と喫煙法を検討中であり、それを念頭に置いた調査である。

調査結果の概要は以下の通りである。

  • 回答者の52%は、英国のVAPE規制に追随してニコチン電子タバコを合法化すべきと考えている
  • 回答者の58%が、ニコチン電子タバコに課税する必要性があると考えている
  • 喫煙者の69%が、ニコチン電子タバコの流通・販売の合法化を望んでいる
  • 回答者の66%が、マレーシア政府の禁煙支援策は不十分と考えている
  • 回答者の72%が、家族・有人・同僚の中に喫煙者がいると答えている
  • 回答者の67%が、ニコチン電子タバコの販売場所を知っている
  • 回答者の57%が、ニコチンリキッドの販売が違法であると認識している

まず、合法化すべきと考えているのが52%とのことだが、実質的に合法化を望んているのは58%であると考えられる。違法なのに課税するという奇妙な状況は考えにくいからだ。

そして現に至るところでニコチン電子タバコが販売されていることが認知されており、そして違法であることも半数以上の人が認識しているということも分かる。

加熱式タバコと電子タバコの違い、同じ電子タバコ(VAPE)でもニコチンリキッドとノンニコチンリキッドの違いなどを適切に区別できているかは不明だが、少なくとも何らかの電子タバコ製品を違法と認識している人が57%いると考えて良いだろう。

こうした状況から、既に違法でありながらある程度ニコチン電子タバコが市場に普及してしまっていることであり、それを放置するくらいならば法的に位置付け、適切に課税した方が良いと考えている人が多いと解釈できる。

参考文献:Green Zebra, “Majority Of Malaysians Want Sale Of E-Cigarettes Legalised”, 5 Dec 2019

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金融・マーケティング分野の機械学習システム開発や導入支援が専門。SlofiAでは主に海外情勢に関する記事、金融工学や機械学習に関する記事を担当。

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