エコノミック・タイムズによると、Google Indiaなども加盟するインドのIT業界団体NASSCOM(ナスコム)とインド携帯電話事業者協会(COAI)は、インド電気通信規制庁(TRAI)が先日発表したクラウドサービス事業者への勧告に対して抗議することが分かった。
The Economic Times, “Cloud services firms to resist Trai move to impose new rules”, 28 Sep 2020
TRAIは9月14日に”Recommendations on ‘Cloud Services'”(クラウドサービスへの勧告)を発表した。そこには、クラウドサービスプロバイダーはDoT(電気通信局)を通して設立される新しい業界団体に加入すべきとし、加入しない場合はプロバイダーにインフラの提供を許可しないと書かれている。
TRAI, Press Release No. 70, 14 Sep 2020
NASSCOMらはTRAIの勧告を”regulatory land grab”(規制による土地収奪)と呼んでおり、クラウドサービスセクターに対して政府が監視を強化しようとしているとして懸念している。
クラウドサービスプロバイダーが複数の機関の規制下に入ると、それらは一連の機関を統括する政府に繋がっていくため、政府によるコントロールが強くなるというのが懸念の本質であり、今後通信局に書簡を送って業界の懸念を表明する予定である。