米Indeed調査「2019年で最も需要の高い技術スキル20」

本家Indeedが2014年9月~2019年9月までの数百万件の技術系の求人を分析し、要件として必要な技術系スキル(テックスキル)を500以上に分類し、2019年で最も需要の高かったスキル20を公開した。

参考:indeed hiring lab US, “Indeed Tech Skills Explorer: Today’s Top Tech Skills”, 19 Nov 2019

広く「技術系スキル」であり、プログラミング言語やOS、ツールや開発手法まで混在しているのが難点だが、実際の開発現場においては特定のプログラミング言語だけでなく広い知識が必要なので、この内容を俯瞰するのは業界全体を捉える上で有用だろう。

Indeedによるとトップ20は以下の通りである。シェアは技術系の求人広告全体の何%に出現するかを示している。

1位のSQLは求人全体の20%以上に必要なスキルとして含まれている。ウェブシステムを扱うにせよ、機械学習をやるにせよ、データベースの知識は必須である。

但し、RDBMS(関係データベース管理システム)のシェアには変化があり、11位のOracle(Oracle Database)や19位のSQL Serverを見て分かる通り、急速にシェアを落としている。これに関して、上記サイトではキーワードを入れると5年間のシェアをグラフとして表示してくれる機能がある。主要なRDBMSを選んで検索したものが以下の図である。OracleとSQL Serverがシェアを落とす一方で、PostgreSQLとMongoDBがじわじわとシェアを上げている。

主要なRDBMSの求人シェア推移
出典:indeed hiring lab US

プログラミング言語を見れば、JavaやPython、JavaScriptなどが優勢である。この辺りの傾向はGitHub人気プログラミング言語ランキング「解説」(1):上位10言語とそれほど変わらない。C言語やC++の安定性、じわじわとシェアを高めるC#なども特徴的である。

他に、ソフトウェア開発のフレームワークとして.NET Framework(10位)、今や必須となったクラウドコンピューティングサービスではAWS<Amazon Web Services>(6位)やazure<Microsoft Azure>(6.9%)、バージョン管理システムであるGit(14位)、仮想化技術であるDocker(20位)など技術系に身を置くならどこかで関わる可能性が高い技術が多く並ぶ。開発自体はLinux(4位)で行われることが多い。

少しスケールが異なる技術としてはmachine learning<機械学習>(16位)やアジャイル開発におけるscrum<スクラム>(13位)などといった用語も並ぶ。

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金融・マーケティング分野の機械学習システム開発や導入支援が専門。SlofiAでは主に海外情勢に関する記事、金融工学や機械学習に関する記事を担当。

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