先日、マレーシア政府が2020年予算に、マレーシアのジョホール州とシンガポールを結ぶジョホール・コーズウェイの混雑緩和のための予算を8,500万リンギット(約22億円)を計上したが、その過程で進められていたテクニカル・ワーキンググループ(TWG)が設立された。
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ニュー・ストレーツ・タイムズなどによると、内務省は混雑問題に取り組むために23のイニシアティブを提案し、それらを短期・中期・長期に分けた。それらを実行するために5つのテクニカル・ワーキンググループが設立された。
5つのワーキンググループはそれぞれ、
- エントランス複合施設とコーズウェイの改善
- 人的資源政策
- 自動チェックポイントおよび国境システムの改善
- 実現性調査
- コミュニケーションマネジメント計画
に分かれ、外務省や税関局、入国管理局など各省庁の役員で構成される。
上記の記事でも指摘したように、バイク用のカウンターの増加などの工事が優先的に進められており、来年には完了する予定である。ニュー・ストレーツ・タイムズでは以前、バイク通勤者の多くが毎日早朝4時半に出発し、入国管理や税関を通過するのに1時間から1時間半もかける実態を報じていた。
一方で、3つのTouch’n Go(タッチアンドゴー)のチャージカウンターが10月29日までに閉鎖される。(既に2つは閉鎖済)Touch’n Goは、マレーシア版のSuicaと呼べるもので、チャージ式のICカードで、高速道路の料金所、鉄道、バス、コンビニなどで利用できる。
プリペイドカードのチャージカウンターを無くしてしまうことは一見すると余計に混雑を招きそうにも見えるが、閉鎖の情報を十分に周知させて十分な残高の状態に来てもらうことで、残高不足で待ち行列を止める事を防ぐのが狙いのようだ。日本の駅でもよく見るやつである。個人的にはこの荒療治がどういう効果をもたらすかは非常に興味がある。
参考文献:New Straits Times, “Efforts to resolve Causeway congestion in full swing”, 22 Oct 2019